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第3回:動物たちの様子が目に浮かぶ 愛らしい音楽 -その1-

音楽の世界で「小鳥」と聞いたら、

思わず

「かわいそうに・・・」

と、こぼしてしまう方も多いかも知れませんね。

かつて、

貴族階級が元気だった時代

(ある意味、今また元気だけど、それはさておき)

お屋敷にいた小鳥たちは皆、

とても上手にさえずる子ばっかりでした。

あ、ヨーロッパでのお話ね。

おしゃれな鳥籠に入れられているとはいえ、

とても可愛がられて、

みんなに自慢してもらえて、

結構大事にしてもらえて・・・

でも、

そうやってデビューするまでは、

血の滲むような、

訓練訓練の日々だったわけ。

鳥といえば

日の出を告げ、

陽が傾けば寝ぐらに戻る生き物なのに、

すっぽりと黒い布で覆ってしまって、

鳥の声に似た縦笛で何度も何度も音楽を聞かせて、

同じように鳴けるようになるまで、

ひたすら訓練が続くのです。

縦笛、つまり、リコーダー。

小学校でやらなかった人はほとんどいないと思いますが、

横文字で綴ると

recorder

あれ?

と思いましたか?

楽器のリコーダーと、記録用のレコーダーは、

同じ単語です。

それは、縦笛が、鳥の音楽を再現する楽器だったから!?

いや、どっちが先かは知りませんが(^^;)

そしてその後、

同じ楽器が今度は、

鳥に歌を教えるものにもなったのです。

だから、

宮廷の中で飼われていた鳥は、

みんな、歌上手でした。

でも森などできく鳥の声って、

ちょっとお喋りっっぽく聞こえることはあっても、

ほとんどが伸びやかですよね。

そしてちょっと緊張感のある囀りになる時、

それは私達人間を警戒しているとか、

何か「よろしくない事」が起こっている時なのでしょう。

さて、

先日からの連載で書いている『ピーターと狼』にも

小鳥が出てきます。

ナレーションで紹介される動物の、トップバッターを務めていますが、

さてさてさて、

どんな鳴き声に聞こえますか?

私には、何だか忙しなく、あっちを向いたりこっちを向いたり、

落ち着きのない様子に聞こえますが、

皆さんはいかがでしょう。

実は、

作曲したプロコフィエフは、

この曲を作る少し前に、

とても悲しい経験をしたそうです。

それは、

自宅の庭に鳥が巣を作り

無事にひなも3羽かえって、

成長ぶりを楽しみにしていたのに、

ある時、

巣の下から

猫がじっと…

見上げている。。。

何度かその猫を追い払い、

深夜まで何度となく追いはらっていたのに、

眠らないわけにもいかず…

翌朝、目覚めてみると、

鳥の巣は空っぽに。。。

もしかしたら、

「楽器と動物をリンクさせる」というこの曲の構想が実現するとき、

真っ先にその記憶が甦ったのではないのか?

プロコフィエフが鳥を巡って猫と格闘していた話を読んだ時、

私もそう思ううちの一人に仲間入りしたものです。

生きられなかったかわいそうな鳥ちゃん達は、

曲の中で、永遠の命をもらったのですね。

そして、

ピーターと共に冒険に出るのです。

曲はここで聞けます。

↓おすすめYouYube

全曲では25分ほどかかりますが、

よろしければ、冒頭の部分だけでもみください。

ピーターの紹介の後、すぐに小鳥が紹介されます。

もし「本番も聴いてみたい!」とご興味持たれた方がいらっしゃいましたら、

私の手元にあるチケットから、お座席を選んでいただけましたら嬉しいです〜😅

または、ご希望のお席付近の空き状況を確認しますので、

お気軽に下記フォーム↓をご利用ください。

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