四番めの天使
- tanochic
- 2017年10月9日
- 読了時間: 2分

〜〜 プロデューサーの高橋 徹さんより〜〜
【四番めの天使】 不思議なことって、もしかすると、あるのかな。 クリスマスの前の日の夜、神さまは天使たちをお呼びになり、四つの心を地上へ連れていくように言いつけました. 一番目の天使には、さみしい心を。 二番目の天使には、悲しい心を。 三番めの天使には、ひとりぼっちの心を。 そして、四番めの天使には、どんな心かを教えずに。 それぞれの天使は、それぞれの心を連れて天空を駆け、それぞれの場所へと向かいます。 そこで天使と心たちが出逢ったもの、そこで起こったこと、それはいったい何だったのでしょう。 「四番めの天使」それはギターとチェロの演奏にのせて、優しい語り口で始まるクリスマスの物語. 音楽もお話もオリジナル。 朗読は、声優や舞台、MCなどで活躍中の高橋由希。 演奏は、篠原正志とたのうち惠美。 耳をすまして!ホラ、声が聞こえる! 「あなたが、一番良いと思うことをしてあげるのですよ」 【優しいあなたに】 街にクリスマスイルミネーションが溢れ、毎日のように次期大統領の顔がテレビに大写しになっていた昨年の暮れ、一人の音楽家がこの世を去りました。 その人の名は、佐藤弘和。ギタリストであり、編曲家であり、作曲家でもありました。 彼の音楽は、想像的でありながら、穏やかで、静かで、時に躍動的で、ギターを知り尽くした者だけが産み出せる独創的な音に溢れています。 そんな彼に、篠原正志がギターとチェロの為の新曲をお願いしたのは、もうずい分前のことでした。本当は、今すぐにでも手にしたい楽曲でしたが、篠原は、ずっと待ち続けていました。昨年、彼の体調が思わしくないことを聞いた篠原が、もう少し先になるかな、と思いかけたある日、佐藤から一部の楽譜が届きます。 「遅くなってごめんなさい……」 そんな言葉が添えられたその曲のタイトルは、 「優しい歌をあなたに」 それは、彼がいなくなる三週間前のことでした。 篠原正志とたのうち惠美は考えます。 「あなた」って、だれ? 篠原とたのうちのこと? とんでもない、お客さまでしょう? それとも、世界中の人たち? いやいや、もしかしたら、生きとし生けるものすべて? 佐藤さん!聞こえてますか? 優しい歌を、優しいあなたに……
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